COLUMN — 採用ショート動画

採用ショート動画の始め方。
「認知」に効く理由とTikTok/Instagramの使い分け

2026.09.02 / 株式会社Atacama

「うちの会社、TikTokに出したほうがいいですか?」商談でこう聞かれたとき、まず確認するのは 「その動画を誰に届けたいか」です。まだ転職を考えていない人に会社を知ってもらいたいのか、 すでに転職活動を始めている人に詳しく知ってもらいたいのか。この2つでは、企画のつくり方も、出す場所も変わってきます。 採用ショート動画がいちばん効くのは、実は前者、まだ転職を考えていない人に向けたときです。

なぜショート動画は「認知」の武器になるのか

求職者の頭の中にあるのは、「知らない会社=ブラックかもしれない」という警戒心です。 情報がない会社ほど、悪いほうに想像されます。最近増えている「ネタバレ就活」という言葉も、 入社してから困ることを先に知っておきたい、という心理の表れです。

ショート動画はこの警戒心を崩す役割を担います。派手な企画は要りません。 フィードに何度か流れてくるだけで、「この会社、見たことある」という状態が作れます。 逆に言うと、すでに応募を決めた人向けの深い情報を伝えるのは、ショート動画の役割ではありません。 それは会社紹介動画や面接前の資料が担う仕事です。

最初の1本、何を撮ればいい?

何を撮るか迷ったら、次の4パターンから選んでください。企業のSNS運用でよく回っている型です。

  • 社員即答Q&A — 「給料は?」「残業は?」「有休は取れる?」など、面接で聞きにくい質問にその場で即答してもらう
  • 1日密着 — 出社から退勤までを追い、印象に残った場面だけを切り取る
  • 社長に聞いてみた — 求職者が知りたいのに聞きにくい経営者の本音を、社長自身の言葉で話してもらう
  • 若手×ベテラン対談 — 入社年次が離れた2人に働き方の違いを話してもらい、長尺で撮って印象的な発言だけ切り出す

どれも新しく企画を考える必要はありません。社内にすでにある会話を、そのままカメラの前でやってもらうだけです。

続けるための型: 月1回、まとめて撮る

ショート動画で失敗しやすいのは、企画倒れではなく、更新が止まることです。 毎回別の日に撮影の時間を確保しようとすると、現場の負担が積み重なり、2〜3本で止まってしまいます。

おすすめは、月1回、半日の撮影で1ヶ月分をまとめて撮る方法です。 半日あれば、先の4パターンを組み合わせて8〜10本分の素材が撮れます。 撮った素材は週2〜3本のペースで小分けに公開します。撮影日さえ先に1つ決めてしまえば、 あとは編集と投稿の作業だけで運用が回ります。

ここで大事なのは、うまく撮ることより、続けることです。最初から完成度の高い企画は要りません。 むしろ企画を作り込みすぎると、社員が身構えてしまい、やる気を削いでしまうことがあります。 撮影に慣れていない社員なら、なおさらです。

最初の数ヶ月は、再生数や応募といった結果を追うより、土台を作る時期だと考えてください。 数をこなすうちに、社員自身がカメラの前で話すことに慣れていきます。 この「慣れ」こそが、その後も続けていくための土台になります。

TikTokとInstagram、どう使い分ける?

TikTokもInstagramも、実はフォローしていないアカウントの動画にもリーチします。 どちらも「おすすめ」や「発見」のタブで、興味に合わせて動画を届けるアルゴリズムを持っているからです。 「TikTokは知らない人に届き、Instagramはフォロワーにしか届かない」という区別は、正確ではありません。

違いがあるとすれば、利用している年齢層です。 TikTokは10〜20代の利用が特に厚く、Instagramのリールは10〜30代、特に20代女性の利用が多い傾向にあります。

ただし、最初からこの違いを厳密に考える必要はありません。数本撮っただけでは、 どちらが自社に合うかは判断できないからです。まずは型を決めて、数十本投稿してみてください。 それぞれのプラットフォームでどんな反応が出るかが見えてきてから、プラットフォームごとの戦略を練るくらいでちょうどいいです。

moovyが2025年に実施した調査(20〜40代319名対象)では、動画が参照されるタイミングとして 比較検討時が58.0%ともっとも多く、応募直前も49.3%でした。 プラットフォームの選び方以上に、見られ続ける状態を作れているかどうかのほうが効いてきます。

よくある失敗

運用を始めた企業でよく見る失敗が3つあります。

  • 宣伝色が強すぎる。「福利厚生充実」「アットホームな職場」を動画でも繰り返すと、求人票と同じに見えて見られなくなります
  • 社員の同意を後回しにする。撮ってから「やっぱり公開はちょっと」と言われ、お蔵入りになることがあります。撮る前に、一般公開か応募検討者への限定公開かまで決めて合意を取ってください
  • 1本だけ気合いを入れて満足する。ショート動画は積み重ねで効いてきます。1本の完成度より、続く仕組みを先に作るほうが優先です

顔出しが不安なときは

ショート動画は日常のカットが多いぶん、社員の顔出しが前提になりがちです。 全員に無理をお願いする必要はありません。出たい人だけに絞る、 一般公開せず応募検討者にだけ限定公開で送る、といった方法もあります。 詳しい進め方は顔出しを嫌がるときの始め方にまとめています。

費用の目安

ショート動画は、会社紹介動画のような大掛かりな制作とは費用の考え方が違います。 当社では素材撮影+編集で5万円〜(税別)から承っています。 月1回の撮影で複数本分をまとめて撮るぶん、1本あたりの単価は下がる仕組みです。 料金の詳細はSNS動画制作のページにまとめています。ぜひ一度お問い合わせください。

よくある質問

Q. TikTokとInstagram、どちらか選んだほうがいいですか?
最初から厳密に選ぶ必要はありません。どちらもフォローしていない人に届く仕組みがあります。まずは型を決めて数十本投稿し、それぞれの反応を見てからプラットフォームごとの戦略を考えても遅くありません。

Q. 毎回撮影の時間を取るのが難しいのですが。
月1回、半日の撮影にまとめる方法をおすすめします。半日あれば1ヶ月分、8〜10本ほどの素材が撮れます。

Q. バズらなかったら意味がないですか?
いいえ。ショート動画の役割は「認知」です。1本の再生数より、フィードに何度か流れて「見たことがある会社」になることのほうが効いています。

まとめ: まず1つ、撮影日を決めることから

採用ショート動画は、企画会議から始めなくて大丈夫です。 月1回の撮影日を1つ決めて、社員に半日つきあってもらう。そこから始めれば、続けるハードルはぐっと下がります。 企画から撮影・編集までまとめて相談したい場合は、 採用動画の費用はいくら?もあわせて読んでみてください。

文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)

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