COLUMN — インタビュー動画の編集

インタビュー動画の編集。
テロップ・BGM・尺の決め方

2026.09.06 / 株式会社Atacama

撮影が終わってから、いちばん判断に迷うのが編集です。 テロップは全部入れるのか。BGMは何を使えばいいのか。1本何分にするのか。 どれも「正解はこれ」と言い切れるものではなく、その動画をどこに置くかで答えが変わります。

逆に言えば、置き場所さえ決まっていれば、編集の判断はほとんど自動的に決まります。 社員インタビュー動画の作り方から、 編集の部分だけを取り出してまとめました。

テロップは全部入れる?要点だけ?

判断基準は置き場所です。ここだけ押さえれば迷いません。

  • SNS・求人媒体に載せる → 全文字幕。音を出さずに見られることが前提だからです。ショート動画に切り出す予定があるなら、なおさら必要になります
  • 採用サイトの中で見てもらう → 要点だけ。音を出して腰を据えて見る場面なので、全文字幕は画面が文字で埋まります。表情を見てもらう動画で、表情を隠してしまうことになります

名前テロップは、退職を想定して決める

地味ですが、あとで効いてくるところです。 「営業部 山田太郎 2023年入社」と実名で出すと、その社員が辞めたときに動画を差し替えることになります。 撮り直しか、公開停止か。どちらも痛いです。

そこで当社は、実名で出すかどうかを撮影前に決めていただくようにしています。 長く使いたい動画なら「営業部 入社3年目」だけ、あるいはイニシャルにしておく。 逆に、その人の人柄が伝わる動画にしたいなら、実名のほうが届きます。どちらが正しいということはありません。 決めずに編集まで進むと、あとから直しにくい部分です。

質問はテロップで出すと、余計な音が消える

インタビュアーの声を動画に残すか。当社は消すことが多いです。 質問を「—— 入社の決め手は何でしたか」とテロップで出して、答えだけをつなぎます。 こうすると尺が短くなり、聞き手の声質やクセが気にならなくなります。

これは撮影のときの準備とセットです。 「昨日は何を?」→「昨日は、朝から現場に出て…」と、 質問を含んだ形で答えてもらっておくと、質問音声をカットしても文が成立します。 撮影時に一言お願いしておくだけで、編集の自由度が変わります。

フォントは太めのゴシック、位置は下すぎない

明朝体は線が細く、小さい画面で読みにくくなります。太めのゴシックが無難です。 位置は画面のいちばん下を避けてください。 SNSではUIのボタンや説明文が下に重なりますし、テレビやモニターで再生すると端が切れることがあります。

確認は必ずスマートフォンでしてください。 パソコンの編集画面で「ちょうどいい」と思ったサイズは、スマホだとかなり小さいです。 当社は編集中に一度スマホへ送って、実機で見てから文字サイズを決めています。

BGMはどう選ぶ?著作権で気をつけること

選曲より先に、ライセンス条件の確認をおすすめします。 「フリー素材=何に使ってもいい」ではありません。実際にある条件はこういうものです。

  • YouTubeへの掲載は可、広告への使用は不可
  • クレジット表記(概要欄への記載)が必須
  • ライセンスが1年ごとの更新制

3つ目が特に見落とされます。契約が切れていることに気づかないまま公開を続けるか、 気づいた時点で動画を下ろすことになるか。どちらも避けたいところです。 採用動画は数年使うものなので、買い切りか、更新の必要がないものを選ぶのが安全です。

選曲そのものは、2つだけ気をつければ十分です。 ひとつはボーカル入りを避けること。人の声の下に別の人の声が乗ると、内容が頭に入りません。 もうひとつは音量です。編集していると耳が慣れて、BGMをつい上げがちになります。 インタビューのBGMは「言われないと気づかない」くらいで足ります。

1本の尺は何分がいい?

1人あたり1〜2分が目安です。3人分をまとめて1本にすると5分を超えて、最後まで見られにくくなります。

おすすめは1人1本に分けておくことです。 まとめた1本しかないと、営業職に応募してきた方にも製造職の話まで見てもらうことになります。 分けておけば「同じ職種の社員の話です」と1本だけお送りできます。 素材は同じなので、追加の撮影は要りません。編集の段階で決めるだけです。

まとめ版が必要な場面もあります。説明会で流す、合同説明会のブースでループさせる、といった使い方です。 その場合は、1人1本の短い版と、つないだ長い版の両方を作っておくと使い回せます。

自社で編集する場合は?

撮影は自社でやって編集だけ外注する、あるいは全部自社でやる会社さんもあります。 全部自社でやる場合、いまは自動文字起こしでテロップの下書きが作れます。ただし、そのままは使えません。

社名・商品名・業界用語は、ほぼ確実に間違います。 建設や製造の現場だと専門用語が多く、直しの量が思ったより増えます。 固有名詞のリストを先に用意しておくと、直す時間が短くなります。 そして最後は人が通しで見てください。誤字のあるテロップは、動画そのものの信頼を落とします。

音の失敗だけは編集で取り返せません。 エアコンのノイズや、離れた場所から撮ったこもった音は、あとから直せないと思っておいてください。 撮影時にピンマイクを使っておくのが唯一の対策です。 撮影側の準備は社員インタビュー動画の作り方に書きました。

編集だけ頼むといくら?

当社の場合、素材編集・ショート動画の編集は5万円〜(税別)でお受けしています。 自社で撮影した素材があって、テロップとBGMだけ整えたいという依頼です。 撮影から一式お願いしたい場合は20万円〜(税別)からになります。

編集の見積もりを取るときは、修正が何回まで含まれるかを先に確認してください。 インタビュー動画は「この発言はカットしたい」という社内判断があとから出やすく、 修正回数でもめやすいところです。 費用の考え方は採用動画の費用はいくら?、 撮影から一式の場合の進め方は採用動画のサービスページにまとめています。 すでに素材がお手元にあるようでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。

よくある質問

Q. テロップは全文字幕にすべきですか?
置き場所で決めます。SNSや求人媒体なら全文字幕、採用サイトの中で見てもらう動画なら要点だけで十分です。

Q. BGMは無料素材でも大丈夫ですか?
使えますが、ライセンス条件を必ず確認してください。「広告利用は不可」「クレジット表記が必須」「1年更新」などの条件がついていることがあります。採用動画は長く使うので、更新の必要がないものが安全です。

Q. 尺は何分がいいですか?
1人1〜2分です。3人分をまとめると5分を超えて、最後まで見られにくくなります。1人1本に分けておくと使い勝手が上がります。

Q. 自動文字起こしでテロップを作っても問題ありませんか?
下書きとしては有効ですが、そのままは使えません。社名・商品名・業界用語はほぼ確実に誤変換されます。最後は人が通しで確認してください。

まとめ: 先に「どこに置くか」を決めてください

編集で迷ったときの判断基準は、ひとつだけです。 この動画を、どこに置くのか。 SNSなのか、採用サイトなのか、説明会なのか。 それが決まっていれば、テロップの量も、尺も、まとめるか分けるかも、自動的に決まります。

まだ決まっていないなら、編集を始める前にそこだけ決めてください。作業がかなり楽になります。

文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)

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