COLUMN — SNSショート動画
SNSショート動画を100本作ってわかったこと。
自社と外注の選び方
2026.10.13 / 株式会社Atacama
1本の動画で、店舗の売上が2倍以上になったことがあります。 フォロワーが10倍以上に増えたこともありました。 その一方で、その何倍も、かなり計算して作ったのに何も起きなかった動画があります。
当社はふだん横型の動画制作が中心ですが、ショート動画のご依頼も受けてきました。 気づけば100本ほど。当たった動画と外した動画を両方見てきたうえで、 これからSNSに力を入れようとしている会社に、いちばん先に伝えたいことがあります。 バズは狙って作れます。ただし、それが1本目に来るのか10本目に来るのかは読めません。 この前提で体制を決めないと、当たる前にやめることになります。
売上が2倍になった動画と、外した動画の違いは?
正直に書きます。差の全部を説明できるわけではありません。
伸びた動画には、後から見れば理由があります。 最初の1秒で「何の動画か」が分かる。見たことのない画がある。 音を消しても意味が通る。それは確かにあります。 当社が作った和歌山のキャンプ場のショートは、 InstagramとTikTokの合計で30万再生まで伸びました。
ただ、同じ考え方で、同じくらい時間をかけて設計した動画が、 まったく動かないこともあります。何度もありました。 投稿した時間帯、その日たまたま流行っていた別の話題、アルゴリズムの機嫌。 こちらでコントロールできない要素が、最後まで残ります。
だから当社は「必ずバズらせます」とは言いません。言えないからです。 代わりに言えるのは、打席に立つ回数を確保できる体制かどうかで、結果がほぼ決まるということです。
バズは何本目に来る?
読めません。1本目のこともあれば、20本目のこともあります。 これはセンスや予算の話ではなく、確率の話です。
斜線の5本でやめると、当たりに出会う前に終わります。
何本目に来るかは読めません(図はイメージです)。
なので当社は、ご相談を受けたときに最低でも半年・30本を前提に組んでください、とお伝えしています。 月に5本ペースなら、半年で30本です。 この数字に医学的な根拠があるわけではありません。 ただ、3本や5本でやめた会社と、30本続けた会社の差は、はっきり見てきました。
逆に言うと、30本続けられない予算の組み方をしているなら、その計画は最初から見直したほうがいいです。 1本に予算を全部かけて豪華なものを作るより、 同じ金額で本数を確保するほうが、経験上うまくいっています。
自社でやる?外注する?3つの選択肢
ご相談を受けていて、選択肢は大きく3つに分かれると感じています。 どれが正解ということはなく、続けられるのがどれかで選ぶのがいいと思っています。 どの工程を誰が持つのか、先に図で見てください。
費用は最小。ただし止まるときは全部が止まります。
いちばん大変な最初を越えられます。境目の右側を誰が持つかが勝負です。
続きます。毎月コストがかかります。投稿はアカウントの都合で御社にお願いすることが多いです。
白が自社、色が外注。②と③の違いは「境目をどこに置くか」だけです。
①全部を自社でやる
社内で試行錯誤しながら進める形です。 費用がいちばん抑えられますし、会社のことが分かっている人がやるので、空気感がそのまま出ます。 ここは外注では出しにくい強みです。
難しいのは4つ。客観的な視点が入りにくいこと。 社内では当たり前のことが、実は外から見るといちばん面白かったりします。 動画のクオリティを一定に保てないこと。 片手間の業務になるのでマネジメントが難しく、続かないこと。 そして担当者が辞めたときに、全部が止まること。 最後のリスクがいちばん重いです。属人化したアカウントは、引き継ぎがほぼできません。
②立ち上げだけ外注して、その後は自社で投稿する
いちばん相談が多い形です。 Instagramをホームページのように使っている会社さんは多くて、 お店の概要、行き方、お客様の声、メニュー一覧。 こういう必要な情報をまず一通りきれいに作り切って、 「見れば全部わかる」状態にしてから、その後の投稿を自社で回していきます。
メリットは、いちばん大変な立ち上げ期を越えられることと、 費用が初期コストだけで済むことです。 ゼロからアカウントの型を作るのが、実はいちばんしんどい工程です。
デメリットもはっきりしています。作って終わりになるパターンが多いことです。 きれいな土台ができた時点で満足してしまって、3ヶ月後に見ると更新が止まっている。 これは本当によく見ます。この形を選ぶなら、 外注が終わった後の担当者と投稿本数を、始める前に決めておいてください。
③設計から投稿まで全部を外注する
アカウントの設計、企画、月1回の撮影(1回で6本分ほど撮ります)、編集まで、まとめてお任せいただく形です。 メリットは続くこと。これに尽きます。 月1回の撮影日がカレンダーに入っているだけで、止まらなくなります。
デメリットはコストです。毎月かかります。 ここを削りたい場合は、撮影だけ、編集だけ、と範囲を切って組むこともできます。 撮影の型ができた後は、企画を自社に戻していくやり方もあります。
どれを選ぶ?判断は「広告費として、いくら出せるか」
3つのどれを選ぶかは、社内に人がいるかどうかより、 SNSに広告費としていくら出せるかを先に決められているかで決まります。
SNS運用を「無料でできる集客」と考えていると、途中で必ず止まります。 実際には人件費か外注費のどちらかが必ずかかっていて、これは広告費です。 月にいくらまでなら出せるか。それを半年続けられるか。 ここが決まっていれば、3つのうちどれが現実的かは自動的に絞れます。
あわせて、この動画を見た人に何をしてほしいのかも先に決めてください。 来店なのか、予約なのか、指名なのか、採用なのか。 目的が変わると、撮る場所も、話す内容も、投稿の順番も変わります。 この考え方は会社紹介動画の構成テンプレートにも書きました。
Meta広告やGoogle広告は、いつから出す?
これは持論ですが、いまの時代はまずSNSでオーガニックの集客力をつけてから、広告に課金する順番がいいと思っています。 すでにキャッシュフローが回っている、という前提での話です。
理由はシンプルで、広告は「配信量を買う」ものだからです。 人を動かす力のない動画を広告に乗せても、その動画が届く回数が増えるだけです。 逆に、オーガニックで反応の取れた動画がすでに手元にあるなら、 広告はその再現性を一気に広げる手段になります。 順番を逆にすると、何が効いたのか分からないままお金だけ減ります。
費用はどのくらいかかる?
当社の場合、ショート動画は1本5万円(税別)〜です。 費用は「企画+構成設計+現場ディレクション+撮影+編集」の足し算で決まるので、 どこまでを当社に頼むかで金額が変わります。 企画は御社で考えて撮影と編集だけ、という組み方もできます。
継続運用の場合は、月1回の撮影で6本分ほどをまとめて撮る形が効率的です。 撮影日をまとめるほど1本あたりは下がるので、 「月に何本出したいか」を決めてからご相談いただくと、話が早く進みます。 費用の考え方そのものは動画制作の費用の内訳も参考になります。
※表示は税別です。ロケハンや出演者の手配が必要な場合は別途になります。 「うちの規模だとどのくらい?」は、ぜひ一度お問い合わせください。
よくある質問
Q. 何本投稿すれば結果が出ますか?
本数での保証はできません。1本目で伸びたこともあれば、10本動かなかったこともあります。最低でも半年・30本を前提に組んでください。3本や5本で判断すると、当たる前にやめることになります。
Q. 自社と外注、どちらがいいですか?
続けられるほうです。社内に担当者を置けるなら自社か、立ち上げだけ外注。人を割けないなら全部外注。担当者が辞めたときに止まる設計になっていないか、そこだけ先に確認してください。
Q. 採用目的でもショート動画は使えますか?
使えます。ただし集客と採用では設計が変わります。採用の場合は採用ショート動画の始め方にまとめました。
まとめ: 30本続けられる形から逆算してください
次の一歩は1つだけです。「半年で30本を出し切れる形はどれか」を、この3択に当てはめてみてください。 人がいるなら自社、立ち上げが越えられないなら一部外注、続ける自信がないなら全部外注。 いい動画を1本作ることより、30本出せる形を作るほうが、結果的に近道です。 SNS動画の作り方や参考動画はSNS動画制作のページにまとめています。
文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)
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