COLUMN — 会社紹介動画の構成
会社紹介動画の構成テンプレート。
3分の並べ方と作り方【2026年版】
2026.09.08 / 株式会社Atacama
「会社紹介動画を1本作りたいんです」——打ち合わせでこう言われたとき、 当社がまず聞き返すのは「どんな内容にしますか」ではありません。 「それ、誰に、どこで見せますか」です。 会社紹介動画の構成は、伝えたいことを思いついた順に並べても決まりません。 見せる相手と置き場所が決まった瞬間に、入れるものと切るものがほぼ自動的に決まります。
会社紹介動画とは、会社の事業・人・現場を数分にまとめて、採用や商談の場で見せる動画です。 標準的な構成は「つかみ→事業→人→現場→これから→締め」の6ブロック、 尺は3〜6分。この並びを土台に、用途に合わせて配分を動かしていきます。
構成は、何から決める?
決める順番は3つだけです。①誰に見せるか ②どこに置くか ③見た後に何をしてほしいか。 この3つが埋まっていない状態で構成案を作ると、だいたい「全部入り5分」になります。 事業も、沿革も、社長の想いも、社員の声も、福利厚生も入れた5分。 丁寧な動画に見えるのですが、求職者にも取引先にも刺さりません。
実際にあった話です。立派な会社紹介動画を作ったのに、 採用サイトの奥に置いたきりで、ほとんど見られていなかった会社さんがありました。 もったいなかったのは映像の質ではなく、置き場所を後から考えたことです。 求人票に貼るのか、説明会で流すのか、面接前にメールで送るのか。 置き場所が先に決まっていると、必要な尺も本数も見えてきます。
3分の会社紹介動画、6ブロックの並べ方
いちばん使い回しの効く3分版を例に、時間配分ごとご紹介します。 当社が構成案を書くときの標準形です。
- ①つかみ(0:00〜0:15) — 何をしている会社かを1文で。ロゴアニメーションから始めないでください。見る人が最初に知りたいのは社名ではなく「何の会社か」です
- ②事業(0:15〜1:00) — 何で稼いでいる会社なのかを、業界の外の人に通じる言葉で。専門用語は言い換えるか、映像で見せて省きます
- ③人(1:00〜1:50) — 社員の声。ここが一番長くて構いません。会社紹介動画で唯一、他社と絶対に被らないパートです
- ④現場(1:50〜2:30) — 実際に働いている風景。文章では絶対に伝わらない、音・スピード・距離感が出るところです
- ⑤これから(2:30〜2:50) — 会社が向かう方向。社長が出るならここです
- ⑥締め(2:50〜3:00) — 次の行動を1つだけ。採用ページか、問い合わせ先か。2つ並べると、どちらも押されません
よく「社長挨拶を冒頭に置きたい」と言われます。気持ちは分かるのですが、 冒頭は見る人がまだ会社を知らない段階です。話を聞く理由がまだできていない。 同じ言葉でも、事業と人を見たあとの⑤に置くと届き方が変わります。 順番を入れ替えるだけなので、費用は1円も増えません。
採用向けと営業向けで、どこが変わる?
6ブロックの並びは同じで、時間の配分と、入れる情報が変わります。
採用向けなら、③人と④現場に全体の6割を使います。 求職者が知りたいのは事業規模より「入社したら誰と、どこで、何をするのか」だからです。 きれいな部分だけを並べると、いまの求職者はむしろ警戒します。 大変な工程も含めて見せたほうが信用される理由は 一日密着の採用動画に詳しく書きました。
営業・商談向けなら、②事業を厚くします。 取引前の会社が見ているのは「この会社と組んで大丈夫か」なので、 実績・取引先の業種・体制・拠点といった、判断材料になる情報を前に出します。 アルファノート株式会社が2026年8月4日に会社紹介動画の活用者200名へ行った調査でも、 効果があったと答えた人の内訳は「企業イメージ・信頼性の向上」が57.2%で最多、 次いで認知度向上が50.3%でした (出典: PR TIMES)。 会社紹介動画は、売り込むより先に信用を担保する道具だということです。 構成も、信用が積み上がる順に並べるのが正解になります。
尺は何分にする?
当社の会社紹介動画は完成尺3〜6分、撮影3〜6時間が標準です。 置き場所別の目安はこうなります。
会社説明会など、見る時間が確保されている場なら5分でも最後まで見てもらえます。 採用サイトや商談の冒頭に置くなら3分前後。 SNSや広告に出すなら30〜60秒で、これはもう別の構成が必要です (30秒版はつかみと結論しか入りません)。
おすすめは、3分のフル版と30〜60秒の短縮版を同時に作ることです。 撮影素材は同じものを使うので、追加の撮影日がいりません。 あとから「SNS用も欲しい」となって撮り直すのが、いちばんもったいないパターンです。
台本はどこまで書く?
ナレーション原稿は全文書きます。社員が話す言葉は書きません。 ここを混ぜると、途端に嘘くさくなります。
当社の場合、撮影前に決めるのは「この動画を見た人に、何を思ってほしいか」を1文にしたものです。 たとえば「この会社なら、未経験でも先輩に聞ける」。 これが決まると、撮るべき場面が決まります。 先輩と新人が話している場面を押さえよう、休憩中の空気も撮っておこう、という具合です。 構成表は、この1文から逆算して書きます。
社員インタビューは、質問リストを全部渡さずにテーマだけ先に伝えるのがコツです。 答えを用意されると、読み上げになります。 当日は最初の10分を使わない前提で回して、慣れてきた後半を本番として使います。 質問の仕方や当日の進め方は 社員インタビュー動画の作り方にまとめました。 テロップやBGMなど編集側の判断はインタビュー動画の編集が参考になります。
なお、社員全員の顔出しは必須ではありません。 手元や後ろ姿だけで構成することもできますし、公開範囲を絞る方法もあります (顔出しを嫌がるときの始め方)。
よくある失敗は?
構成案の段階で止められる失敗が、いくつかあります。
- 沿革を年表で語ってしまう。創業から順番に説明すると、それだけで1〜2分使います。会社の歴史は、いま何ができるかの説明に混ぜてください
- ナレーションも字幕も入れない。映像とBGMだけの動画は雰囲気が出るのですが、SNSやスマホでは音を切って見られます。無音でも意味が通るかを必ず確認します
- 全部入りにする。採用にも営業にも取引先にも使える1本を目指すと、どこでも中途半端になります。分けたほうが結果的に安く済むこともあります
- 納品後に置き場所を決める。これが一番多い失敗です。求人票のどこに貼るか、説明会のどのタイミングで流すか。構成を決める前に確定させてください
会社紹介動画の費用はいくら?
採用・会社紹介まわりの動画の一般的な相場は30万〜120万円(税別)です。 当社はスタンダードプランとして35万円(税別)〜で制作しています (完成尺3〜6分、撮影3〜6時間)。 同じ素材からのSNS用短縮版は5万円(税別)〜で追加できます。 金額が相場の下側なのは品質を削っているからではなく、 1〜5名の少人数体制で営業・管理のコストを持たないためです。 内訳の考え方は採用動画の費用はいくら?に書きました。
「うちの規模だと、どのくらいになる?」は会社ごとに変わります。ぜひ一度お問い合わせください。
よくある質問
Q. 会社紹介動画は何分がいいですか?
採用サイトや商談で見せるなら3分前後が標準です。説明会など見る時間が確保されている場なら5分でも大丈夫。SNSや広告に出すなら30〜60秒の短縮版を別に作ってください。素材は共通で使えます。
Q. 社長は出たほうがいいですか?
出たほうがいいです。ただし冒頭ではなく、事業と人を見せた後の「これから」を語る位置がおすすめです。
Q. 撮影は何日かかりますか?
1拠点なら1日、3〜6時間が目安です。複数拠点や工場がある場合は日程を分けます。社員インタビューは1人30〜40分いただければ撮影できます。
まとめ: まず1文だけ書いてみてください
構成案の前に、紙に1文だけ書いてみてください。 「この動画を見た人に、何を思ってほしいか」。 ここが1文で書ければ、6ブロックの配分は自然に決まります。 逆にこれが3つ4つ出てくるようなら、動画は1本ではなく2本に分けたほうがうまくいきます。 採用動画の料金プランもあわせてご覧ください。
文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)
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