COLUMN — 中小企業の採用動画

採用動画は中小企業こそ効く。
西日本がまだ空いている理由

2026.08.25 / 株式会社Atacama

先に結論です。上場企業をはじめとする大手の求人には、いまやたいてい動画がついています。 その結果、求職者の中で「動画がある=ちゃんとしている会社」というイメージが定着しつつあります。 逆に言えば、動画がない会社は「情報が出てこない会社」に見えるということです。 それなのに中小企業の採用は、まだ紹介会社や斡旋業者に頼りきりになっているところが多い。 しかも採用動画の撮影は東京近郊と愛知に集中していて、大阪を中心とする西日本は、 動画に予算を使う会社がまだ少ないのが実情です。 つまり今の西日本は、1本作るだけで目立てる場所だということです。

なぜ大手は、そろって採用動画を出しているのか?

大手が動画を出す理由は、格好つけたいからではありません。 求職者が、応募する前に知りたいことを全部調べる時代になったからです。 20〜30代の就転職経験者2,405人への調査では、75.4%が「採用動画はあった方がいい」と答えています (合同会社アルチ、2025年5月調査)。

ここで効いてくるのが比較です。求職者は1社だけを見ているわけではありません。 同じ条件の会社が2社並んだとき、片方には社員が働いている映像があり、 もう片方には文字の求人票しかない。どちらに応募するかは、考えるまでもないと思います。 動画があること自体が加点というより、ないことが減点になりはじめているという感覚に近いです。

中小企業の採用が、紹介会社頼みになるのはなぜ?

構造的な理由があります。帝国データバンクが2026年2月に1万416社へ行った調査では、 2026年度に正社員の採用予定がある企業は大企業85.0%に対し、中小企業56.0%、小規模企業36.0%。 同じ調査の中で、中小企業からは「大企業のように初任給を大幅にアップできず、求職者にアピールできない」 「有料の人材紹介会社の紹介手数料は大きな負担」という声が上がっています。

条件で勝てないから、人を探してきてもらう。気持ちはとても分かります。 ただ、紹介手数料は理論年収の30〜35%が相場です。 年収400万円の人を1人採用すると、120万〜140万円。 そしてこの費用は、次にもう1人採用するときも、また同じだけかかります。

紹介手数料1人分で、採用動画は何本作れる?

紹介会社が悪いという話ではありません。急ぎで1名だけ欲しいとき、紹介会社は確実です。 問題は、そこにしか予算が向いていない状態が何年も続くことです。 手数料は採用のたびに消えますが、動画は残ります。

当社の価格でいうと、インタビュー中心のライトプランが20万円〜、 会社紹介のスタンダードが35万円〜、一日密着などのプレミアが60万円〜(すべて税別)。 紹介手数料1人分の120万〜140万円があれば、一日密着を1本作って、 職種別のインタビューを数本足しても、まだ足りるくらいです。 しかもその動画は、来年の求人にも、再来年の合同説明会にも使えます。 費用の内訳は採用動画の費用はいくら?にまとめました。

現実的には、いきなり全部を動画に振り替える必要はありません。 紹介会社は使いながら、そこに払っている金額の一部を自社の資産づくりに回す。 この順番が、いちばん無理がないと思います。

大阪・西日本で、採用動画がまだ少ないのはなぜ?

ここは統計ではなく、この仕事をしている実感としてお伝えします。 採用動画の撮影は、東京近郊の会社が圧倒的に多く、次いで愛知県という肌感があります。 制作会社の数も、発注する企業側の慣れも、そちらに厚みがあります。

西日本、とくに大阪から南のエリアは、まだ動画に予算を使う会社が多くありません。 商談でも「うちみたいな規模で動画って、まだ早くないですか?」とよく聞かれます。 皆さん気になるところだと思うので、正直にお答えしています。早くないです。むしろ逆です。

東京の同業他社が全社動画を出している業界なら、1本作っても埋もれます。 でも、まわりの会社がまだ誰も作っていない地域と業種なら、 1本目がそのまま「この地域で唯一、中が見える会社」になります。 当社が密着した大阪の造園会社様は、応募がそれまでの1.6倍になりました。 映像が飛び抜けてうまかったからではなく、同じ商圏に比べる相手がいなかったからです。 大阪で発注するときの会社の選び方は 大阪で採用動画を制作するならに書いています。

中小企業は、何から始めればいい?

全社を紹介する立派な1本から入ろうとすると、たいてい止まります。 登場人物が多く、撮影日程が組めず、予算も膨らむからです。おすすめは逆の順番です。

  • いま一番採用したい1職種を決める — 全職種を1本に詰め込まない
  • その職種の若手1人に密着する — 社長ではなく、応募者と近い立場の人を主役にする
  • きつい部分も入れる — 良い話だけの動画は、いまの求職者には疑われます
  • 置き場所を先に決める — 求人票のURL欄、スカウトへの添付、面接前日に送る
  • 効果を見てから2本目 — 応募数と、面接まで進んだ割合で判断する

社内にあるデータを30秒の動画にするだけなら撮影も要りません。 平均残業時間や有給取得率、社員の年齢構成を並べた「数字で見る会社」は、 条件で不安を持たれやすい中小企業ほど効きます。 どの課題にどの動画が効くかは採用動画の活用マップに整理しました。 「うちの規模と予算だと、どこから手をつけるべき?」は、ぜひ一度お問い合わせください。

よくある質問

Q. 社員10人程度の会社でも作れますか?
作れます。むしろ小さい会社のほうが、社長や現場との距離の近さがそのまま映るので向いています。いま採用したい1職種で1本から始められます。

Q. 紹介会社をやめて、動画に切り替えるべきですか?
切り替えではなく併用をおすすめします。急ぎの1名は紹介会社が向いています。動画は自社への応募を増やして紹介依存を下げるための資産なので、効き始めるまでに数か月かかります。

Q. 西日本でも制作会社は見つかりますか?
見つかります。数は東京や愛知より少ないですが、近くの会社に頼めば交通費と移動日が乗らず、追加撮影にも対応しやすくなります。当社は堺から西日本全域に伺っています。

まとめ: 去年、紹介手数料をいくら払ったか調べてみる

次の一歩は1つだけです。去年1年間で、人材紹介と求人媒体にいくら払ったかを出してみてください。 その金額を見たうえで、来年も同じ使い方でいくのか、 一部を自社に残る形に変えるのかを決める。それだけで判断はかなりはっきりします。 ご相談・お見積もりは無料なので、金額を出す前の段階からお気軽にどうぞ。

文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)

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