COLUMN — 採用動画の効果測定
採用動画の効果測定は何を見る?
再生数より先に決めたいこと
2026.10.16 / 株式会社Atacama
採用動画の効果は、再生数ではなく、「見た人が次に何をしたか」で測ります。 応募したのか、説明会に来たのか、面接で動画の話が出たのか。動画を見た人の次の行動を見るのが、いちばん素直な測り方です。
納品のあとに「で、効果はどうでしたか?」と聞かれることがあります。 そのとき数字が何も残っていないと、答えようがありません。 この記事では、公開する前に決めておくことと、置き場所ごとに見る数字、面接でできる簡単な聞き方をご紹介します。
採用動画の効果は、再生数で測れる?
再生数は、いちばん目に入りやすい数字です。ただ、それだけで良し悪しは決められません。 理由は、採用動画が見られるタイミングにあります。
moovyが20〜40代333名に聞いた調査(2026年5月)では、動画を見るタイミングは比較検討の段階が61.0%でした。 すでに応募先の候補に入れている人が、決める材料として見ているということです。 そういう動画は、見る人の数は多くなくても、見た人の判断には効いています。 同じ調査では、条件が同じ2社で動画の有無や質が判断に影響すると答えた人が87.7%いました (採用動画のトレンド【2026年版】で詳しく紹介しています)。
つまり、再生数が少なくても、応募や面接の質に効いている可能性は十分あります。 再生数は「入口にどれだけ人が来たか」の数字として見て、その先の行動とセットで読むのがおすすめです。
公開する前に、何を決めておく?
効果測定でいちばん多いつまずきは、公開してから「何を見よう」と考え始めることです。 その時点では、比べる数字がもう残っていません。公開前に決めておくのは、次の3つです。
1つ目は、この動画を見た人に何をしてほしいか。 応募してほしいのか、説明会に来てほしいのか、不安を減らして内定を承諾してほしいのか。 1本の動画で全部は狙えないので、ひとつに絞ります。
2つ目は、いまの数字。 動画を出す前の月の応募数、説明会の参加者数、内定承諾率を、先に書き留めておきます。 「動画を出したあと」の数字は、「出す前」と並べて初めて意味を持ちます。
3つ目は、動画を置く場所。 採用サイト、求人媒体、SNS、説明会。場所ごとに見る人の状態が違うので、後で分けて数えられるようにしておきます。
置き場所ごとに、どの数字を見る?
置き場所ごとに、見る人の状態も、見るべき数字も変わります。 当社が整理するときは、次のように分けています。
| 置き場所 | 見る数字 | 読み方 |
|---|---|---|
| 採用サイト | 動画が載ったページの閲覧数と、そこからのエントリー数 | 動画の前後で、エントリーに進む割合が変わったか |
| SNS | 最後まで見た割合、プロフィールや採用ページへの移動 | 再生数より「次のページに行った人」の数 |
| 説明会・面接 | 動画を見た人の割合、印象に残った場面 | 数字よりも、返ってくる言葉を集める |
| 内定後 | 承諾率、入社前の不安の声 | 入社前後のイメージのずれが減ったか |
どの数字も、サイトの閲覧データ(Googleアナリティクスなど)と、応募フォームの項目を少し足すだけで取れます。 特別なツールは必要ありません。 SNSに出す動画は、動画の説明欄や固定の投稿から採用ページに行けるようにしておくと、次の行動が数字に残ります。
面接で「動画を見ましたか」と聞くと、何が分かる?
数字の話ばかりしてきましたが、採用動画の効果がいちばん分かりやすく返ってくるのは、面接や説明会での一言です。 応募フォームの「どこで当社を知りましたか」の下に、「当社の動画を見ましたか」を足し、 面接の最初に「動画を見て、印象に残った場面はありましたか」と聞きます。
この聞き方のよいところは、2つあります。 1つは、動画を見た人と見ていない人を分けて見られること。 見た人のほうが話が早い、入社後のイメージを具体的に話せる、といった違いが出てきます。 もう1つは、どの場面が刺さったかが、本人の言葉で返ってくることです。
合同会社アルチが採用動画の視聴経験がある20代の就転職経験者361名に聞いた調査では、 志望度が高まった動画の特徴は、社員のリアルな声が38.0%、職場の雰囲気・空気感が37.4%、表情・人柄が34.9%でした。 映像のセンスは19.1%です(2025年5月調査、PR TIMES)。 面接で返ってくる言葉も、「あの先輩の話し方が良かった」「現場の雰囲気がそのままだった」のように、人と空気の話が多くなるはずです。 その言葉をメモしておくと、次の動画を作るときの、いちばん確かな材料になります。
当社がお手伝いした大阪の造園会社様では、動画の公開後に応募がそれまでの1.6倍になりました。 数字は「増えた」ことを教えてくれますが、「なぜ増えたか」までは教えてくれません。 そこを埋めてくれるのが、面接で返ってくる言葉です。数字と言葉を両方残しておくと、次の一手が決めやすくなります。
動画の効果、と言い切れる?
正直にお伝えすると、応募の増減を動画だけの効果と言い切るのは難しいです。 求人媒体の掲載内容、募集の時期、条件の変更などが同時に動いているからです。
だから、「動画のおかげで応募が何倍になった」と結論を急がず、 動画を見た人は、見ていない人と比べて何が違うかを見るほうが、現実的で、使える結果になります。 面接の通過率や、内定後の承諾率に差が出ていれば、それは動画が効いているひとつの手がかりです。
数字が思うように動かなかったときも、すぐに「失敗」とは考えないでください。 置き場所が目立たない、動画までたどり着く導線がない、という理由はよくあります。 動画そのものを作り直す前に、まず見つけてもらえる場所に置けているかを確認します。 長さや種類の考え方はかっこいい採用動画は応募につながるのかや 採用ショート動画の始め方も参考になります。
費用はどのくらい?
効果測定のために、特別に費用がかかることは基本的にありません。 当社の動画制作の価格は、次のとおりです。すべて税別で、交通費は実費のみ別途です。
- 5万円〜 — 撮影済みの素材の編集のみ
- 20万円〜 — 撮影から30秒〜1分の動画を作る場合(ライトプラン)
- 35万円〜 — 3分前後の動画(スタンダードプラン)
公開後の数字の見方も、ご一緒に考えます。 「いま出している動画の効果を整理したい」「次の動画に活かしたい」というご相談でも大丈夫です。 ぜひ一度お問い合わせください。費用の内訳は採用動画の費用相場で詳しく書いています。
よくある質問
Q. 採用動画の効果は、何で測ればいいですか?
再生数だけで判断せず、見た人が次に何をしたかを見ます。動画を置いたページからのエントリー数、説明会や面接で動画を見たかどうかの回答、内定後の承諾率などです。何を見るかは、動画を公開する前に決めておくのがおすすめです。
Q. 再生数が少ないと、効果はないのでしょうか?
そうとは限りません。採用動画は、すでに応募を考えている人が比較検討の段階で見ることが多いため、再生数が少なくても応募や面接の質に効いていることがあります。再生数は入口の数字として見て、次の行動と合わせて判断してください。
Q. 応募が増えたかどうかは、動画のおかげと言えますか?
動画だけの効果と言い切るのは難しいです。求人媒体や時期の影響も重なります。そのため、応募フォームや面接で「動画を見ましたか」と聞く一言を足して、動画を見た人と見ていない人の違いを見るのが現実的です。
まとめ: 公開前に、いまの応募数をメモしておく
効果測定の最初の一歩は、難しい分析ではなく、動画を出す前の応募数・説明会の参加者数・内定承諾率を、いまのうちに書き留めておくことです。 それだけで、半年後に「何がどう変わったか」を話せるようになります。 すでに動画を公開している場合も、今月の数字と、面接での一言から始められます。 会社紹介動画や採用動画の作り方は採用動画のページにもまとめています。
文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)
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