COLUMN — TikTok・Instagram採用

TikTok採用のデメリットは?
始める前に決めたい運用ルール

2026.10.23 / 株式会社Atacama

TikTokやInstagramで採用アカウントを始めた会社が止まってしまう理由は、企画が思いつかないことより、運用のほうでつまずくことがほとんどです。 担当者が異動してログインできなくなった、流行りの曲が使えなかった、映ってはいけないものが映っていた。 どれも、始める前に少しルールを決めておけば防げることです。

何を撮るか、TikTokとInstagramをどう使い分けるかは、採用ショート動画の始め方でご紹介しました。 この記事では、その一歩手前の「動かし方」のほうを、気になるデメリットと一緒に順番にご紹介します。

TikTok採用のデメリットは?

採用でTikTokやInstagramを使うときのデメリットは、大きく分けて5つあります。 どれも「だからやめたほうがいい」というものではなく、先に決めておけば小さくできるものです。

デメリット起きやすいこと先に決めること
成果まで時間がかかる数本で反応がなく、やめてしまう半年・30本は続ける前提にする
手間が続く担当者1人に寄って、異動や退職で止まる投稿する人と確認する人を分ける
使える音源が限られる流行りの曲が企業アカウントでは使えない使う音源の範囲を決める
コメントと映り込み書類や画面が映る、心ないコメントが付く映さないものとコメントの扱いを決める
出演した社員の退職辞めた人の動画をどうするか迷う撮影前に本人と扱いを決める

ここから、ひとつずつ具体的に見ていきます。

成果が出るまで、どのくらいかかる?

いちばん多いのは、10本も出さないうちに「反応がないから」と止めてしまうパターンです。 ショート動画は、どの1本が多くの人に届くかが投稿してみるまで読めません。 当社がこれまで作ってきたショート動画でも、しっかり設計した企画が空振りすることは珍しくありませんでした。

そのため、当社では最低でも半年、30本くらいは続ける前提で始めることをおすすめしています。 詳しい考え方はSNSショート動画を100本作ってわかったことに書いています。 最初の数か月は、再生数よりも、社員がカメラの前で話すことに慣れていく時期だと考えると気持ちが楽になります。

TikTokやInstagramの広告も、最初から使う必要はありません。 しばらく続けて反応のよかった動画が見えてから、その動画に広告費をかけるほうが無駄になりにくいです。

誰が撮って、誰が投稿する?

採用アカウントが止まる理由で意外と多いのが、担当者1人にすべてが寄っていることです。 企画も撮影も投稿もコメントの確認も、同じ人がやっていると、その人が忙しくなった月から更新が止まります。 異動や退職が重なると、アカウントにログインできる人がいなくなることもあります。

始める前に決めておきたいのは、次の3つです。

  • アカウントは会社のメールアドレスで作る — 担当者個人のメールやスマホに紐づけない
  • ログインできる人を2人以上にする — 1人が抜けても止まらないように
  • 投稿前に確認する人を1人決める — 確認するのは「出して大丈夫か」だけ

3つ目の確認は、細かく直しすぎないのがコツです。 言い回しや構成まで毎回手を入れると、出演する社員が身構えて表情が硬くなり、ショート動画のいちばんの良さである「ふだんの空気」が消えてしまいます。 確認する人が見るのは、映ってはいけないものがないか、誰かが傷つく内容になっていないか。それだけで十分です。

企業アカウントで使える音源は?

TikTokでは、企業がビジネスアカウントで使えるのは、商用楽曲ライブラリに入っている音源です。 個人のアカウントで流行っている曲の多くは、企業の投稿には使えません。 「流行りの曲に合わせて社員が踊る」ような企画を考えていた場合は、ここで最初の壁に当たります。

かといって、個人アカウントで会社の動画を出すのはおすすめしません。 会社の宣伝のために使うことは、個人向けの音源の使い方の範囲から外れてしまうからです。 Instagramも、企業として運用するアカウントでは使える音源が限られることがあります。

採用の動画は、もともと音楽に頼らなくても伝わるものです。 社員の声、現場の音、作業の手元の音のほうが、その会社らしさが出ます。 BGMを使うときに確認したいことは、動画のBGMと著作権にまとめています。

コメントや映り込みには、どう備える?

ショート動画は職場のふだんの様子を撮るぶん、映ってはいけないものが入りやすい動画です。 撮影の前に見ておきたいのは、たとえば次のようなものです。

ホワイトボードに書かれた取引先の名前や数字。パソコンの画面に開いたままの顧客情報。 机の上の書類や、壁に貼られたシフト表。名札に書かれたフルネーム。 撮影している本人は見慣れているので気づきにくく、編集の段階で見つかることも少なくありません。 撮る前に、一度だけ画面の端から端までを見渡しておくと安心です。

もうひとつ気をつけたいのが、「楽しそう」と「ふざけている」の境目です。 仲のよさが伝わる場面は採用でとても大事ですが、作業中に手を止めて遊んでいるように見えたり、 建設や造園などの現場でヘルメットや安全帯を外したまま映っていたりすると、見る人によっては悪い印象を持ちます。 お客様や取引先も見ている、という前提で一度見直すのがおすすめです。

コメントについては、TikTokもInstagramも、特定の言葉を含むコメントを非表示にしたり、コメントできる人を絞ったりする設定があります。 大事なのは設定より、誰がコメントを見て、どんなコメントに返すのかを決めておくことです。 たとえば「仕事内容の質問には返す」「待遇の質問は採用ページへ案内する」「心ないコメントには返さず非表示にする」くらいの基準があれば、担当者が1人で悩まずに済みます。

出演した社員が辞めたら、動画はどうする?

ショート動画は本数が多いぶん、出演する社員も増えます。 その中の誰かが辞めたとき、何十本もの動画から1本ずつ探して消すのは、想像以上に大変です。

そこで、撮影前に本人と「辞めたらどうするか」を決めておくことをおすすめしています。 退職後は非公開にするのか、そのまま残すのか。承諾書に一行書いておくだけで、あとで本人も会社も気まずい思いをせずに済みます。 どの動画に誰が出ているかを、表に1行ずつ残しておくと、いざというときにすぐ探せます。 顔を出すこと自体に不安がある社員への進め方は、顔出しの記事でご紹介しています。

Instagramの採用アカウントは、別に作る?

Instagramでは、会社の公式アカウントとは別に、採用のためのアカウントを作る会社も増えています。 分けるかどうかは、公式アカウントがいまどう使われているかで決めると迷いません。

公式アカウントが、お客様向けに商品やお店の情報をすでに発信しているなら、採用は分けるのがおすすめです。 お客様と求職者では知りたいことが違うので、投稿が混ざると、どちらにも届きにくくなります。 反対に、公式アカウントがほとんど動いていないなら、まずはそこで採用の投稿から始めても大丈夫です。 フォロワーがゼロから始めるより、少しでも早く見てもらえます。

採用アカウントを作ったら、プロフィール欄に採用ページへのリンクを入れ、ハイライトに「募集要項」「よくある質問」「一日の流れ」などをまとめておくと、 初めて来た人が知りたいことにすぐたどり着けます。 どの投稿から応募につながったかを見る方法は、採用動画の効果測定で書いています。

運用代行は、頼んだほうがいい?

TikTokやInstagramの採用運用は、企画から投稿までまるごと外に頼むこともできます。 ただ、採用の場合は出演と投稿前の確認は社内に残す形のほうがうまくいくことが多いです。 外の人だけで企画と出演者を決めると、見た目は整っていても、その会社らしい空気が出にくくなるからです。

当社がおすすめしているのは、撮影と編集を外に任せて、社内では「誰が出るか」と「出して大丈夫か」だけを決める分け方です。 月に1回、半日の撮影日を決めて、その日にまとめて撮る。社員の負担は撮影の半日と確認だけになるので、続けやすくなります。 自社でやる・一部を頼む・全部頼むの3つの違いは、SNSショート動画の記事で表にしています。 TikTokで興味を持った人が次に見る長めの動画を置く場所としては、YouTube採用チャンネルもあわせて考えておくと、入口から決め手までがつながります。

費用はどのくらい?

当社でショート動画の撮影と編集をお手伝いする場合は、1本5万円〜(税別)です。交通費は実費のみ別途です。 月に1回の撮影で複数本分をまとめて撮る場合は、本数や頻度に合わせてお見積もりします。 「撮影は自社でやって、編集だけお願いしたい」「最初の数か月だけ一緒に立ち上げてほしい」というご相談も大丈夫です。 ぜひ一度お問い合わせください。

よくある質問

Q. TikTok採用のデメリットは何ですか?
主に、成果が出るまで時間がかかること、担当者の手間が続くこと、企業アカウントでは使える音源が限られること、コメントや映り込みへの備えが要ること、出演した社員が辞めたときの扱いに迷うことの5つです。どれも、始める前に運用のルールを決めておくと小さくできます。

Q. Instagramの採用アカウントは、会社の公式アカウントと分けたほうがいいですか?
公式アカウントがお客様向けにすでに動いているなら、採用は分けるのがおすすめです。見る人が違うので、投稿が混ざるとどちらにも届きにくくなります。公式アカウントがほとんど動いていない場合は、そこで採用の投稿から始めても大丈夫です。

Q. 採用アカウントの運用代行は頼んだほうがいいですか?
社内に撮影や編集を続けられる人がいない場合は、撮影と編集だけを外に出す形が現実的です。出演と投稿前の確認は社内に残すと、会社の空気感が伝わりやすく、内容のずれも防げます。

まとめ: 運用のルールを、紙1枚に書き出す

TikTokやInstagramの採用を始めるとき、最初にやっておきたいのは企画会議ではなく、 運用のルールを紙1枚に書き出すことです。 誰がログインできるか、誰が確認するか、映さないものは何か、コメントにどう返すか、社員が辞めたらどうするか。 この5行が決まっていれば、あとは撮って出すだけで、止まりにくいアカウントになります。 書き出したものを持って、ご相談いただくのも歓迎です。

文: 株式会社Atacama 代表取締役 阪口直哉(採用プラットフォーム出身。マーケティング・営業を経て映像制作へ)

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